中古車情報 ホンダ タクト(TACT) ブラック 50ccのスクーター

タクト(AF75) 整備の履歴

今回整備させて頂いたホンダ タクトは、走行距離が1,938kmという事もあり消耗品のあまり減っておらず、点検のみで完了しておりますが、分解したときの写真を撮りましたので、お時間がございましたらご覧ください。

スパークプラグの点検

 1枚目の写真はスパークプラグを取り外し、電極の点検をしているところです。青矢印が電極ですが、電極に角があり、スパークプラグ本体の焼け色も悪くなく、しっかりした火花も出ておりますので、このまま使用します。
 2、3枚目の写真はスパークプラグの取付位置で、4、5枚目の写真はスパークプラグに工具を取り付けた状態での写真です。(黄色の矢印はプラグキャップを取り外した後のプラグ、赤矢印はプラグに工具を掛けた状態で撮影したプラグの位置です。)

 今回の点検整備では外装交換も含まれてましたので、外装を外した状態で作業をしました。外装が外れている状態ですと、作業しやすいのですが、通常はエンジンの左側から工具を入れてスパークプラグの取付取り外し作業を行います。

 2枚目の写真を見るとスパークプラグは簡単に外れそうに見えますが、思うように工具が入らず毎回苦戦します。私が持っている工具ですとフレームが邪魔をしてラチェットタイプの工具を利用することができないので、プラグレンチとスパナを組み合わせてゆっくり確実に取外し取付作業を行いました。

エンジンオイル交換

 4サイクルエンジンは定期的にエンジンオイルを交換する必要があります。このオートバイはオイルが汚れてましたので、交換作業に入ります。

 ドレーンボルトの位置はエンジンの左下になります。1枚目写真、白矢印のボルトがオイルを抜くためのボルトです。2枚目は、オイルを抜いている最中です。

 オイルを抜いたら、エンジン周りに付いた廃油を軽くふき取りドレーンボルトを締め、エンジン右側のオイルの給油口からオイルを注入します。(この車両はオイル交換時のオイル容量は650ccと記入されてました。)
 ※エンジンオイルを入れてもまだエンジン始動は行いません。

エンジンオイル交換後のオイル量の点検

 オイルを注入したらオイルキャップについているオイルゲージでオイル量を確認します。

1 水平な場所にメインスタンドでオートバイを立てる
2 オイルキャップのレベルゲージに付着したオイルをふき取る(写真4枚目の青丸部分のオイルをふき取る)
3 オイルキャップをねじ込まずにオイル注入口に差し込み 抜き取る
4 オイルキャップのレベルゲージ(写真4の青丸)にオイルが付いているか確認する。オイルレベルゲージのギザギザの部分にオイルが付いていれば大丈夫です。
 ※オイルが足りなければ少しづつオイルを追加します。

5 オイルキャップを締め込む
6 エンジン始動しアイドリングで3~5分暖機運転をする。
7 エンジンを停止し、2~3分待つ。
8 オイル量を確認する(2番~4番の作業をもう一度やります。)
オイルがオイルレベルゲージの範囲内に付着してくれば、オイルキャップを取り付けて作業完了になります。
オイルが足りないときは、オイルを追加して、5番から8番の作業をもう一度やります。

これでオイル交換の作業は完了になります。
オイル交換時オイルのドレーンボルトやオイルフィラーキャップを無理に締め込むとネジ山を壊してしまう恐れがありますので、ご注意ください。

冷却水(LLC、ロングライフクーラント)の交換

中古車 タクト 整備履歴 ラジエター

 冷却水はラジエターより直接冷却水を抜きます。

 この車両のラジエターはエンジン右側にあります。ラジエターカバーを外すと写真のような状態になります。

 写真の青の矢印部分が冷却水のドレーンボルトになりますが、このボルトはプラスチックでできております。
 私は以前同じような作業でこのプラスチックのドレーンボルトを緩めようとし、緩めることができず破損させてしまいました。そんな苦い思い出があるので、今回はラジエターの一番下にあるラジエターホースを取り外して冷却水を抜きました。(このやり方のほうが、簡単に作業できる思います。)

 冷却水(ラジエター液)交換の作業手順次

1 エンジンが冷めていることを確認。
※(エンジンが温かいと冷却水が噴き出てきますので、エンジンは十分に冷やしましょう。
2 水平な場所にメインスタンドで駐車。
3 ラジエターカバーを取り外す。
4 ラジエターの下に冷却水を受ける廃油入れを置く
5 ラジエター下部のホースを外す。
6 ラジエターキャップを外す。(一気に冷却水が出てきます。リザーバタンクの冷却水も出てきます。)
7 ラジエターホースを確実に取り付ける。
8 ラジエターキャップ取付穴から冷却水を口元まで入れる。
9 エンジンを始動し2~3分暖機運転する。
10 スロットルを3~4回スナップして、冷却系統のエア抜きを行う。
11 エンジンを停止してラジエターキャップを外し、冷却水を口元まで入れる。
 (エンジンが熱いとラジエター液が噴き出るおそれがありますのでご注意ください。
12 ラジエターキャップを取り付ける。
 ※エンジン内のエアが抜けるまで9番から12番の作業を繰り返す。
13 ラジエターとエンジン内のエアが抜けたことが確認出来たら、ラジエターキャップを締め、ラジエターリザーバータンクに冷却水を入れる。(リザーバータンク UPPERライン まで入れます。)
14 ラジエターカバー取り付け
完了となります。

 ラジエターの冷却水は、交換時の容量は0.27リットル で、 リザーバータンクの交換時の容量は0.07リットル、 冷却水標準濃度は50%になってます。交換の際には参考にしてください。

ドライブベルト(Vベルト)とエアクリーナー の点検

 ドライブベルト(Vベルト)は、1枚目写真の白色の矢印部分の中に入ってます。この黒いカバーを外すと2枚目写真の様な状態になります。この中にはウェイトローラーやドライブプーリー、クラッチなども入ってます。
 この車両は走行距離が少なくどの部品もほぼ消耗してない状態でしたので、このまま使用させて頂きます。

次に、エアクリーナーの点検です。
エアクリーナーは1枚目写真の黄色の矢印部分になります。三角形の形をした黒いカバーを外すと3枚目の状態になります。こちらもほとんど汚れてませんでしたので、表面の汚れをエアガンで飛ばして作業完了となりました。

 今回は走行距離が少なく消耗品があまり減ってませんでした。ただ、前と左右カバーに傷がありましたので、傷が目立つカバー類は交換しております。

コメント

  1. 有限会社 川口輪業 より:

    この度は当店のホームページをご覧いただきありがとうございます。誠に申し訳ございませんが、こちらの車両は売約済みとなりました。この他にも数多くの車両を展示しておりますので、ご覧ください。